涙の理由


涙枯れるまで泣きたいと思うのは、貴方が側にいないから…。
貴方はもう居ないと分かっているはずなのに、どうして涙が止まらない?
悲しくも、虚しくもないのに、痛くて涙が止まらない…。
こんな痛みは初めてで…物凄く、痛くて。
たまらない位痛くて、思わず胸を押さえてた。
それでも痛みは止まなくて、もっともっと痛みを増して。
まるで心臓を抉られたかのように痛くて…。
そのせいで涙が出たのだとばかり思っていた。
でも、それは違ってて。
本当は、本当はもっと別の理由で。
良く分からないけど、別の理由で…。
これが貴方を愛し過ぎた後遺症だと気づくのに、多少時間がかかったのは言うまでもなく。
…貴方との別れがこんなにも辛いものだなんて思いもしなかった。
こんなにも、貴方を愛していたなんて…。
俺はあまり物事に執着しないタイプだと思ってた。
なのに、貴方はどうして俺を引きつける?
貴方の声、容姿。
全てが俺を引きつける。
全てが愛おしく思える。
でも…例えどんなに俺が愛しても、もう貴方は帰ってこない。
俺の元へは帰ってこない。
俺の前には現れない…。
何故なら、貴方は亡くなった。
俺の前で亡くなった。
俺の側で、息を引き取った…。
昔の俺が言えなかったこと、今ならハッキリと言える。
…愛しています。
貴方を、とても…とても、愛していますっ。
再び貴方に逢えるなら、何度でも貴方に向かって叫びましょう。
再び貴方に逢えるなら、何度でも貴方に愛を伝えましょう。
再び貴方に逢えるなら、何度でも貴方に向かって泣きましょう…。
そして、再び貴方に逢えるなら。
貴方へ向けて、優しい愛を、飛ばしましょう。
これが、涙の理由なら…。

(END)





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